君に出逢えた奇跡

「美空、おはよッ。」

「マキ。おはよ。」

「今日は、迷わずにこれた?」

「もぉ〜マキの意地悪。迷子になったのはたった1回じゃないッ。」

通い始めた頃、たった1回道に迷って遅れたことをマキは今でも言う。

「そんなこと言ってるマキだって迷子になったって言ってたじゃん?」

「はぁ?忘れた。」

「えぇ〜マキはズルい‥」

「この私が迷子になんてなるわけないじゃない?」

確かに私と違ってしっかり者のマキが迷子なんてなりそうもないけど‥

「はいはい。そういうことにしておきます‥。」

「わかればよろしい。ところで美空、この人知ってる?」

そう言うと雑誌を開いたマキ。
そのページには今注目の若手俳優の特集が載ってて。

「ん〜。知らない。」

「そうなの?美空も絶対好きだと思ったんだけどなぁ~。」

「最近はテレビに出ない日はないくらい注目されてるし、何て言っても顔が‥キャー」

いつも大人なマキが急に女の子で少しビックリ。





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