君に出逢えた奇跡
「もしもし?」
「美空?少し早めに着いた。もう待ってるから。」
「私ももう着く。」
「そっか。じゃあ車のナンバー言うから見つけて。」
「わかった。」
「品川300 ○△○△ 」
「覚えやすい。」
「だろ?美空、本当に嫌なら引き返していいからな?」
「私は‥引き返さない。」
だって‥蒼汰に会いたい。
「じゃあ待ってる。」
そう言って切れた電話を握り締めたまま、私は蒼汰に聞いたナンバーを探した。
見つけた車の横に
やっぱり帽子を目深に被った蒼汰が居た。
フッとこっちをみた蒼汰。
思った通り蒼汰は私を見つけてくれた。