君に出逢えた奇跡
「美空。」
蒼汰は私を抱きしめてくれる。
「蒼汰、苦しい‥。」
「ごめんッ。嬉しくてつい力が入った。もう美空に話さないとな。いつまでも秘密ばかりの俺じゃ美空に捨てられる。」
「そんなことで捨てないし、蒼汰が話せる時でいいの。私は今の蒼汰が好きだから‥。」
それは本心。
例えばどんな秘密が蒼汰にあったとしても、私は私の知ってる蒼汰が好きだから。
「美空‥。」
そう呼んだ蒼汰は目深に被った帽子を脱いだ‥。
‥‥‥。
「蒼‥汰?」
‥‥‥。
「コレが‥オレ」