君に出逢えた奇跡
どこに行っても蒼汰が蒼だということは案外バレないらしい。
ただただ楽しい時間だけが過ぎていく。
「何だかあっという間に時間が過ぎるな。」
「そうだね。」
私の住む街に向かって走る車の中は、過ぎていく時間がとても早く感じて‥
時間が止まればいいのに
そう願ってしまう私はワガママなのかな?
「美空、やっぱり行き先変更。今から東京に行こうっか。」
「東京?」
「そう。美空が嫌じゃなかったらだけど」
「イヤなんかじゃないよ。」
「良かった。」
「でも、どこに?」
「オレの部屋?」
「何で疑問形?」
そんなくだらない事でも笑えた。