一億三千万分の一の人間の現在に至るまで。
ただ、良かったことはあって、ママの出す宿題をやれさえすれば好きなことをしてよかったのです。
だから門限もなかったし、プライベートには一切関与してきませんでした。
たばこを吸い、お酒も飲み、髪も染め、ピアスも開け、化粧をして。
小学生ながらヤンチャで、手のかかる生徒だったと思います。
でもあるとき、先生にそれが見つかり、小会議室という狭い部屋に呼び出されました。
「なんでそういうことするの?それは悪いことなんだよ。分かってんの?」
ふてくされた態度の私に先生は強い口調で言いました。
「ストレスたまるしやってらんない。」
続けて、家のことも全て先生に暴露しました。
その夜、先生は家に電話をかけて、パパが必死に謝っていたのを覚えています。
その日から勉強の量は変わりませんでしたが、手を出されることはなくなりました。
でも、小さいころに傷つけられた心が修復することはありませんでした。