逆らおうと思わない
じっくりと、隅から隅まで眺められる。

「こんなに綺麗なんだ…折角だから形に残しておきたいよね」

何を思ったのか、畠山君はスマホを取り出してカメラモードにする。

「や、やだ畠山君!何するつもり?」

「見れば分かるでしょ。写真撮るんですよ」

その言葉に、全身が赤く染まった。

「やめてっ、そんなの恥ずかしいっ」

「恥ずかしいのがいいんじゃないですか?」

…この人は意地悪だ。

私の性癖を知り尽くしている。

知り尽くした上で、私を嬲る。

その方が、後にとっておいた『お楽しみ』の時に盛り上がるから。

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