小悪魔系男子と甘々同居中♡
「おーい、俺ら試合。」
山本に肩を叩かれ、我に返った。
「ああ。」
試合開始のホイッスルが鳴っても、
自分のところにボールが来ても、
向こうのコートばかりが気になる。
向こうも女子が試合する順番か。
センパイ運動できねーし、こけたりしないだろうか。
ボールを顔面キャッチしたりとか……。
ギャグじゃなくて、本当にそうなりそうで笑えない。
「翔っ!」
突然聞こえた山本の声に咄嗟に手が出た。
「っっ……」
しまった。
変な風に指曲がったかも……。
俺は表情に出さないようにしてクラスメイトにパスを出した。