海のひまわり
あっちこっち歩いて行くと長ーい階段の大きな神社があった。
すると、美咲は眩しそうに神社を見上げて息を吸った。
「もうすぐだねー!お祭り!」
「え、お祭りやるの?」
「え、里田、知らなかった?『みなと祭り』だよ!今年は海の日にやるの。」
お祭りなんてちっちゃい頃に行ったきりだった。
浴衣を着せてもらって、水ヨーヨーとか射的とか金魚すくいとかをやって・・・
なんて考えてたら
美咲は階段の遥か上を上っていた。
「え、ちょ、コレ上るの?」
石の階段は上れば上るほど、だんだん森に包まれていく。
でも優しい木陰と石の冷たさが気持ちよかった。
上から上りきった美咲が呼んでいる。
ふと後ろを見ると、目眩がするくらい高くて怖かった。
ようやく息を切らしながら美咲のもとにたどり着いた。
「はやいよっ」
「202段のプロですから」
・・・202段もあったのかorz