嘘を重ねて。



「ユエ…だよね?」



“チッ…男連れか”

男達が一斉に散っていくのを横目に
私の視界は

私の名を呼んだ 目の前の男に奪われていた



「…タク…!!」



「やっぱりユエか!!…こんな時間に何してるんだよ!!」




手を引かれ私は
懐かしいあのBARに連れて行かれた


私をカウンターに座らせると
タクも私の隣に腰掛けた



「ユエ…こんな時間に何してたんだ?」


「うん…」




私はタクと別れたあの日からの事を
全て話した





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