嘘を重ねて。



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♪ーーーー♪ーーー♪
音楽が鳴り響く店内

少し暗めの照明に照らされて
私はグラスを口に運んだ



「ユーエーちゃんっ」


「…」


「釣れないなぁー。俺と遊ばない?」


ニヤニヤと気持ちの悪い笑みを浮かべる男
一体どこで私の名前を知ったのか


「…気持ち悪い」


そう静かに言い残すと
私はカウンターから離れる

背を向けて歩き出した時
男が怒りを顔に浮かべて腕を掴んだ



「女だからってなめんなよっ」


男は無理矢理キスをしようとしてくる



「やめて…っ」


さすがの私も男の力には及ばない
“もうだめだ”と思ったその時


“グッ…”


「はーい。汚らわしい手でユエに触んな」


「タク!!」



後ろに強く引かれ
タクに抱き抱えられた


「…チッ」


タクの言葉に男は舌打ちをして
店の外に消えていく


ホッとして息を吐くと
タクは私の手を引いて
無言で部屋まで歩き出した



「ちょ…ッ…タク?」



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