嘘を重ねて。
“パタン…”
部屋のドアを閉めると
タクは私を見つめた
「あの男にどこ触られた?」
「タク…どしたの?」
いつもと少し様子が違うタクに
私は戸惑いを隠せなかった
ベッドに押し倒され
腕を片手で頭の上に纏められる
「ここ?それともここ?…ここも?」
もう片方の手でタクは私の身体を
なぞるように滑らせる
脚、腰、首…
そして唇に触れると
タクは優しくキスを落とした
“チュ…ッ”
何度も何度も軽めのキスを
角度を変えて落としてくる
だんだんと苦しくなって
酸素を求めた私はタクに訴える
「タク…ッ…息が…ッハッ」
すると今までに見た事の無い真剣な顔で
タクは妖艶な笑みを浮かべて言った
「話す余裕なんてあげない」
次の瞬間
酸素を求めて開いて口内に
タクの舌が侵入した
「…ンッ…ッ…」