嘘を重ねて。



どれほどの時間が経ったのか
しばらくの間 唇を重ねていた



「ユエ」



「…?」



1度唇を離すと
タクは私の名前を呼ぶ


「ユエ…抱かせて」



私をギュっと抱きしめて
耳元で小さく そう言った



「…いいよ」


そう小さく呟く
するとまた 唇を重ねた


タクの細い腕が私の身体をなぞる
それと共に身体の至る所に口付けが落とされた



行為は進む


「アッ…」


服を脱がされ
露になった私の身体に舌を這わせる

壊れものを扱う様に
優しく優しく…


「ユエ…入れるよ?」


私が無言で頷くと
タクはゆっくりと腰を埋めた


「っは…アッ…」


「ユエ…きつ…ッ」



“ギシギシッ”



ベッドの軋む音が部屋に響く
次第にその音は激しくなっていった



「ッハ…」


行為が終わると
タクは私にもう一度キスを落とした


「ユエ、ごめんね」


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