嘘を重ねて。
「私は、ただのセフレ、でしょ‥‥?」
覚悟は決めてる
でも少し怖くなって
私はギュッと目を瞑った
暫くの沈黙の後
タクは静かに口を開いた
「俺は、ユエが好きだよ」
驚いて顔を上げると其処には
真剣な顔で私を見つめるタク
視線を逸らすことの出来ない程
真っ直ぐに私を見つめる瞳が。
「ユエ」
「俺は、ユエが大事だよ」
そう言ってタクは
柔らかく笑った
「‥‥だって、なんで‥‥どうして、」
ずっとずっと私はセフレで
それ以上でもそれ以下でもないと
そう思ってた。
タクに彼女がいた事もあった。
でも確かに今タクは
私の事を大事なんだと
そう言った‥‥?
何も言えずにいると
タクはもう一度、私の名前を呼んだ
「ユエ」
「俺と付き合ってくれる、?」