嘘を重ねて。



「‥‥なっ!?」



意識はしてないけど
いつもいつもタクに言われる

“ユエってキスしてる時顔エロいんだよね”


何度言われても褒められてるのか
良く分からない

とりあえず私は鋭い睨みをタクに向けると
躍けながら“褒めてるのにー”と言った


「ごちそうさまでした」


「いえいえどーいたしまして」


ご飯を食べ終わると
タクはぐーっと背伸びをしてから言った


「俺、今日ちょっと大学行かないとだから‥‥」


「そっか、了解。」


「‥‥寂しかったら電話して?」


ニコッと笑うタク

私は微笑み返すと“はーい。”と手を挙げた


着替えるとタクは

「帰りに連絡する」

と言い残して家を出ていった



部屋に1人になった私は
とりあえず身支度を整えて鏡の前に座る


メイクを済ませると
久しぶりに家に戻る事にした








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