嘘を重ねて。
「タクの事だから…また何かイメージがあるんじゃない??どんなイメージなの??」
興味津々で身を乗り出すと
タクは一瞬顔を曇らせた気がした
でもすぐ困ったように
「…今回は特にイメージは無いんだ」
と言うと笑って見せた
「そう…」
無いものは聞いても仕方無い
私は再びカクテルを口に運んだ
どの位経ったのだろう
だいぶ酔いも回り
気分もふわふわと浮いているような気分
「ユエ」
そこに耳を擽る声が響いた
フワッといとも簡単に私の体を持ち上げると
そのまま私をベッドに。
…それからそっと頭を撫でると
どこか寂しげに微笑んだ
「ユエ…愛してる」
そして優しくキスを落とした
…壊れ物を扱うかのように。
“チュッ…”
静かな部屋に響く甘いリップ音
雨のようにタクは私の身体にキスを落とす…
首、胸、腰、足
まるで私の身体中に印を付けるように。
私はその刺激に甘い声を漏らしながら
耐える事しか出来ない
「あっ…ダメ…」
「ダメじゃないでしょ」
それからタクはしばらく愛撫を続けた
「タク…ッ」
快楽に耐えつつ名前を呼ぶ
するとタクは微笑んでキスをした
「ユエ…俺もそろそろ限界」