嘘を重ねて。
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翔琉と付き合ってから 1年の月日が経った
私達は もうすぐ卒業を迎える
「今日はここまでな~そろそろ進路決めろよ」
チャイムと同時に終わった授業
先生の言葉には耳も傾けずに屋上に向かう
「翔琉…っおまたせ!!」
「おう、待ってないけどなっ」
クスクス笑う翔琉の隣に座って
一緒にお弁当を食べる
これが私達の日課
幸せな時間
「卵焼きもーらいっと。」
「え、あ、ちょっと、!!」
こんなふうにお弁当の取り合いをするのも
楽しかったりする
「なぁ、結映」
「んー?」
「今…俺と居て、幸せか?」
突然の真剣な声に一瞬驚きつつ
私は笑顔で返した
「勿論…幸せ過ぎるよ」
「俺も…結映と居られて幸せだったよ」
この日を境に
翔琉は私の前から姿を消した