pure
凛ちゃんの小さい体を私もギュって抱く。
「仁が不機嫌なのは寂しいからだよ?すぐ機嫌直るから。」
「ん・・・・」
「後、優があんなに優しいのはひなちゃんにだけだよ?」
「え・・・・?」
「優のあんな柔らかい笑顔見たの初めて。びっくりしちゃった。」
「・・・・・」
「じゃ、勉強!頑張ってね!」
ぱっと私から体を離し、可愛く笑って凛ちゃんが言う。
あの笑顔。
すっごく好き。
だけど、私は女の子として見られてるワケじゃないんだ。
彼女が居て、叶わない恋だってわかってるのに。
あの笑顔見るたび好きって気持ちが大きくなる。
ほんとにあの笑顔が私だけに向けられるものならいいのに。
そんな願いは叶うことは無いんだ。
彼女と別れて、私と付き合って
なんて言えるほど自分に自信があるわけじゃない。
あんなにキレイな女の人に敵うわけないんだ。