pure
「きゃっ・・」
ギュッと抱きしめられ
「嘘ヘタクソ。」
そう言うと、私の耳元で
「俺には言えないこと?」
小さく優君が言う。
体がぞくぞくする。
ぎゅっっと腕にすごい力が入るのがわかる。
「痛いよ・・・優君・・・」
小さい声で抵抗する。
「言って?」
声と一緒に息が耳にかかる。
低い声が体の中に入っていく。
なんだか怖い。
優君の胸を強く押す。
びくともしない体。
それどころか抱きしめる力がどんどん強くなる。
怖い。
優君が怖いよ。
からかってるにしてもひどすぎるよ・・・
「やめてっ・・」
優君は体をゆっくり離して
「なんで?俺、そんな頼りない?」
そう言って、悲しそうな顔。
涙がこぼれた。
「も・・・やだ・・・・」
優君がわからない。
なんで?
なんでこんなことするの?
流れ落ちる私の頬の涙を親指で優しくぬぐう。
優しい仕草。
もう、つらいよ・・・