pure
教室に戻ると優君がいた。
やっぱり目を合わせてくれなくて、それだけで苦しくなる。
「ほっといて」って言ったのは私なのに。
かまってほしい。彼女が居ても。
なんてワガママなこと考えてしまう。
顔に出来た傷だって、すごく聞きたい。
どうしたの?
何があったの?
病院行った?
でも、聞けない。
彼女でもないし。
もう、前みたいに友達でもない。
何も言わず、かばんを持って教室を出た。
あれから、ずっと優君はしゃべってくれないまま。
でも、それは私だけにじゃなくて仁君にも。
タカ君も凛ちゃんにまでも。
ずっと不機嫌なまま。
私のせい・・・・・・?
私がほっといてなんて言ったから?