pure


土曜の予備校からの帰り。



駅までの道を歩いていると




「ひーなちゃん!」



元気な大きい声が聞こえた。


振り返ると走ってくるのはノリ君。


仁君や優君たちの友達。


体が大きくて、金髪で坊主で。

ピアスしてて。




はじめて見た時すっごく怖かった。


でも、ホントはすっごく優しくて、明るくて。



予備校が一緒で、一人でいる私に声を掛けてくれたんだ。



ノリ君は建築系の大学目指してて、猛勉強中。



勉強も頑張って、バイトも遊びも頑張る、一生懸命な人。




人って見かけによらない。





「あっちーなぁ」


私の横に並んでTシャツの胸の辺りをパタパタする。


「そうだねー。」


もう6月。


梅雨でじめじめしてて余計に暑い。


「ね、ファミレスでも寄らん?俺超ハラ減ってんの。」


夜の7時。


私もお腹空いたし・・・・




と駅前のファミレスにノリ君と入った。








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