pure


遠目で優君を眺める。



遠くだとこんなに見つめられるのに。


みんなとじゃれて遊びだした優君。



笑ってる。




大好きな優君の笑顔。



遠目で見てても胸がキュッて締め付けられる。




ずっと優君を見つめていると



「あつっ」



花火の火が指に当たってた




「やけどしちゃった・・・・」




どうしよう・・・・痛いな・・・




きょろきょろ周りを見回すと公園の隅に水道発見。




ちょっと冷やそ。




そう思って、みんなの輪から離れて水道へ行った。



「いたぁい・・・・ドジ・・・」




水道の蛇口をあけ。指を冷やす。








その時。




「なにしてーんの?」



声がして振り返ると




「おっかわいいじゃんっ1人?」




見たこともないような男の人だった。



歳は20歳ぐらい・・・?



なに?この人・・・?



「ケガしたの?かわいそー。手当てしたげるからさ、行こ」



そう言って私の腕を引っ張る。


えっ?なに?




「あっ、あの・・・友達・いるし・・・」



「いいから、いいから」




そう言って私の腰に手を回す。



やだ、気持ち悪いよ・・・



遠くでみんなの笑い声が聞こえる。



「やめてくださいっ」



「だーいじょうぶだって。」



ニヤニヤ笑って腰にまわした手に力を入れる。


気持ち悪いよ・・



腕を振り払おうとしても男の人の力にはかなわない。




「離してっ・・」




怖いよっ・・・優君っ・・・



助けて!







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