pure
優君が私の腕をつかんで私を立ち上がらせる。
「無防備すぎ、自分が女って自覚あんの?」
冷たい声が聞こえる。
そんなこと言われても、わかんない。
女だって自覚したのは優君に出会ってからだよ?
私を女の子の扱いしてくれたのは優君だけだもん。
でも。
「ゆ・・くんじゃなきゃ・・やだ・・・・」
あの男の人に腰に手を回されたとき、ほんとに思った。
抱きしめられるのは優君じゃなきゃヤダ。
私を女の子扱いするのは優君じゃなきゃヤダ。
すると眉間にシワを寄せた優君が
「は?」
低い声を出す。
その声で余計に流れる涙。
でも、気持ちわかってほしくて。
伝えたくて。
「すきっ・・・・優君が好きなのっ・・・優君じゃなきゃやだっ・・・」
涙でぐちゃぐちゃな顔を上げて、優君のTシャツを両手でぎゅっと握る。
これでもう、友達にも戻れない。
でもハッキリ諦めるんだ。
このままじゃ余計につらい。
そう思ってたのに
「わけわかんない」
それだけ言って、
優君の唇が私の唇をふさいだ。
え・・・・・?