pure
●タカ


個室に入ったまま出て来ない優とひな。


仲直りできたかな・・・?


ったく、優のヤツ、もっとひな大事にしろよな。


仁がかわいそうだっつの。


優は今まで彼女とか居ても俺らに紹介することなかった。



何人か女連れてるとこは見たことあるけど、その女が彼女かどうかなんてわかんなかった。


ただ、ひなと付き合いだして、いつもと全然違う。


凛の話だと、ほぼ毎日ひなに会ってるらしいし・・・・



あんだけハマッってんならちゃんと安心させてやれっつの。


ボーっと個室の方向を眺める。


「ひなちゃんと優、仲直りしたかな・・・?」


心配そうに俺を見る凛。



優しく笑って


「大丈夫じゃね?」


凛の頭をなでた。





「あ~~~!優ばっかセコいって!」


カズトが叫ぶ。


「うるせー。」


仁が耳をふさぐ。



「ひなちゃんみたいな子ってさ!ぜってー俺らみたいなの相手にしないじゃんっ!すげー獣みるような目で見られてさ・・・・」



「お前と一緒にすんな。」



ぼそっとノリが言う。



いやいや、外見一番ドギツいのお前だし・・・



「いや、一緒だって、俺らみんな一緒。」



カズトが腕を組みながら言う。



カズトはちっちゃいけど筋肉質で赤毛にツンツンの頭。



「俺も彼女ほしぃ・・・」



カズトがいじけながら言う。



「遊びとか適当じゃなくて!ちゃんとした彼女!」



「俺も!」


龍樹も両手を上げる



「んなのムリムリ。」


サトルがケラケラ笑いながら言う。



「なんでっ!!」


「だってお前ら見た目から無理だもん。怖がられて終わりー」


「お前も一緒だろっ」


「俺、彼女いるもーん」


サトルとカズトが言い合う。




「とにかく、真面目になれよ。」




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