わたし、あなたのこと諦めます。



「あ、ねぇ!プリ撮り行こうよ!」


瑚晴が楽しそうに言った


え……でも……


「いいよ」

え?え!?


藤田くん!?


だってだって藤田くん、写真苦手なんじゃ……


志摩くんもそう思ったようで


「歩夢?お前…写真は」


「いい。」


いい。ですか……


わたしと行く時は少し嫌がってたのに……


ハッ!?


もしかして!


藤田くんって瑚晴のこと好きになっちゃった!?


「慣れていきたいんだよ。もう関係ねぇから」


関係ない………


……???


「そっか。いいんじゃん?じゃ、俺ら二人で撮るわ。じゃーねー」


えぇ!?


おーいーてーかーなーいーでー!!!


「……行くか?」


「あ……う、うん!」


この前の今日で二人……


いや、あの、キ………キ………キス……されたじゃん?


「どれがいい?」


「へ!?」


「え?なんで驚いてんの?」


「あ、いや、いやいやいや。なんでもないです」


「ん~?怪しい……」


うわうわうわ!


か、顔!顔近いから!


「あの、考え事してただけです!」


わたしはくるりと藤田くんに背を向け言った


「……そ。じゃ、なにがいい?」


「あ、あれで……」


「オッケー。行こ」


ちょっと……いや


すっごく!びっくりした!


もう……ホント心臓に悪いったらありゃしない
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