わたし、あなたのこと諦めます。
「ここは……フードコート?」
連れてこられたのは、飲食店がおおっぴらに並ぶフードコート。
「おー、いたいた!安藤さーん」
「え……瑚晴がこんなとこにいるはず……」
「篠原!!遅いよー?」
いた!!
「え、え、なんで??」
「俺が事情話して呼んでたんだよ。まぁ、フラれるのは目に見えてたしね。」
あの、どういうことかさっぱり……?
そんなわたしの気持ちを察したのか
「だから、俺が今日ここでフラれるのは目に見えてたの。フラれると思ってたからここまで冷静なわけだし、藤田を応援する気になったわけ」
え……
わたしじゃなくて、なんで藤田くんを応援するの?
「あー、だめだめ。この子に何言っても鈍感だからわからないの」
「そうだね。実際わかってなさそうだし」
「そうそう。ここで話すのもなんだし、もう行っちゃおうよ」
「オッケー」
「行くってどこに……?」
「あんたはちょっと黙ってな」
はぁ!?
瑚晴ひどくない?