わたし、あなたのこと諦めます。



「ここは……フードコート?」


連れてこられたのは、飲食店がおおっぴらに並ぶフードコート。



「おー、いたいた!安藤さーん」



「え……瑚晴がこんなとこにいるはず……」



「篠原!!遅いよー?」



いた!!


「え、え、なんで??」



「俺が事情話して呼んでたんだよ。まぁ、フラれるのは目に見えてたしね。」



あの、どういうことかさっぱり……?


そんなわたしの気持ちを察したのか



「だから、俺が今日ここでフラれるのは目に見えてたの。フラれると思ってたからここまで冷静なわけだし、藤田を応援する気になったわけ」



え……


わたしじゃなくて、なんで藤田くんを応援するの?



「あー、だめだめ。この子に何言っても鈍感だからわからないの」



「そうだね。実際わかってなさそうだし」



「そうそう。ここで話すのもなんだし、もう行っちゃおうよ」



「オッケー」



「行くってどこに……?」



「あんたはちょっと黙ってな」


はぁ!?


瑚晴ひどくない?
< 483 / 553 >

この作品をシェア

pagetop