わたし、あなたのこと諦めます。



「大丈夫。これ、案外簡単なんだよ?」


瑚晴は得意気にそう言った。


でも~わたし、手先が不器用だからなぁ


「確かに最初は少し変になっちゃうかもしれないけど、すぐできるって!」


「てかさぁ……明日も瑚晴がやってくれたらなにも問題はないんだけど」



「まぁね。でも、あんた朝から行くんでしょ?
だったらやだよー。あたし朝弱いもん」



そう言ってアイラインを指で器用にクルクル回している


確かに、瑚晴ここまでかと言うほど朝に弱い


一応アラームがなるとむくっとは起き上がるんだけど


そのあとバタリと倒れるように寝る



そんな瑚晴を無理矢理起こすと……


そこまで思いかけたら背中がゾワッとした


悪寒っていうか、寒気っていうか


とりあえず、怖い……

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