ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
バスローブが肌から離れて、床に落とされた。
一糸纏わぬ私達は、ベッドの中で体を寄せ合う。
彼の器用な指先は、私の敏感な部分をすぐに探り当て、巧みに刺激する。
東の空に、朝日の上る気配がしていた。
たっぷり時間をかけて、体中を愛される。
濡れた舌と唇が私の肌を湿らせ、
自分のものとは思えぬ甘い声が、ベッドルームに響いていた。
何もかも初めてで、意識が飛びそうなほどの快感が怖くなり、
彼の手をぎゅっと掴んで、その動きを止めようとした。
その手は簡単に外されて、彼の背中に回された。
「しがみついてろ」と言われ、
襲いくる快感の波に流されぬよう、指先に力を込めた。
声が枯れるほどに喘いで、何度も身をよじる。
そうしている内に、
久遠さんが欲しい……。
身も心も一つに繋がりたい……。
そんな自然な欲望が生まれ、やがて思考の全てがそれに支配される。
そんな私の気持ちが伝わったのか、彼は攻める手を止めた。
「夏美、少し我慢しろよ……」
そう言われて、太ももを左右に大きく広げられた。
中心に向けての、侵入が始まる。
初めての私の中はキツイみたいで、やっぱりスルリと入ってきてはくれない。
喘ぎとも呻きともつかない声が口から漏れて、
彼が抱きしめる腕の力を、より強めてくれた。
グググとこじ開けられるような挿入の感覚は……
忘れられない幸せな痛みとなった。
――――……