ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
After story
After storyのリクエストありがとうございます。
本編の余韻を残したく、後日談を書くべきか迷いましたが、リクエストして下さる読者様のお気持ちが嬉しすぎて、一つだけ小話を書かせていただきます♪
おバカ話なので、余り期待せずに読んでいただけたら……。
m(__)m
◇◇◇
秋――。
久遠さんの社長就任から三ヶ月、
私達の入籍からも大体同じ月日が経過した、ある日のこと。
お昼ご飯を、事務室奥の小さな休憩室で食べていた。
テーブルを囲むのは、先輩の吉本さんと、入社一年目の後輩、千花(チカ)ちゃん。
小さなカントリー麦酒醸造所には、社員食堂なんてありがたいものはなく、
ほとんどの従業員がお弁当を持参している。
吉本さんと私は、それぞれ自分で作ったお弁当で、
20歳になったばかりの若い千花ちゃんは、お母さんの手作り弁当。
私が自分で作った卵焼きを食べていると、千花ちゃんがムフフと笑って、8歳年上の私をからかう。
「夏美さんのお弁当、今日も美味しそう!
今頃社長も、同じお弁当を食べているんですよね〜。
いいなぁ、新婚さん」