ユキの果て




***



「結晶たち、大丈夫なの?」

「委員長……。
んー、あんまり大丈夫じゃないかも」



あれから1週間と少しが過ぎた。

あたしは今だにヒカリと話せずにいる。



さすがに周りにもあたしたちが話さないことに気づかれ、「どうかしたの?」とたびたび訊かれるようになった。

そう、たとえば今みたいに。






「なにがあったのかなんて訊かないけど、結晶はこれでいいの?」



ガタン。

自販機から紙パックのジュースが落ちる。



突然、いちごみるくが飲みたくなった! なんて言うからなんだろうとは思っていたんだけど、この話をするためだったんだ。



「よくはないよ」

「……もしかして、まだ白石くんのことを引きずってるとか言う?」

「っ、」



傍から見ても、そんな風に感じるのかな。



気持ちを落ち着けようと息を吐く。

あたしはホットカルピスにしよう。






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