水平線の彼方に(下)
Act.8 彼氏と彼女
四日間の休みはそれなりに充実してた。
毎日友達の誰かと会って、遊んだりふざけたり。
そして極たまに勉強したり…。
ジョーリとは今まで通りの友人関係のまま、告られたことを誰にも言わず相談もぜす、再びバイト生活に戻った。
花穂さんは私が叔母さんの家に戻った日の朝に帰ったそうで、一緒に寝泊まりしてた部屋には、荷物も何もなかった。
「お兄ちゃん、寂しくなっちゃたね」
わざと茶化したように言うと、頭を撫でて、そうでもないよ…と笑った。
「綺良ちゃんがいるから賑やかでいい!ちっとも寂しくない!」
子供扱いする。ホントに子供だから仕方ないけど。
「花穂さん、私のこと何か言ってた?」
初日からいろいろ失礼なことばかり繰り返してた。ごめんなさいも言えず後悔してる。
「言ってた言ってた!可愛いって!」
自分に妹がいないから、一緒に居て楽しかった…と、ずっと話してたらしい。
「私…悪態ついてばかりだったのに…」
いまさらだけど反省。でも、お兄ちゃんは気にしなくていいと言った。
「花穂はそんなの根に持ったりしない。綺良ちゃんの良い所もきっと分かってる」
「すごい信頼してるんだね。花穂さんのこと…」
「中学から知ってるからな。あいつ…変わらねーし…」
自信たっぷりな顔。どうやったらそんな関係になれるんだろう…。
「お兄ちゃん達の中学時代ってどんなだったの?やっぱケンカとかした?」
私とジョーリみたいな感じかな…と、ふと思った。
「したした!ケンカ友達みたいなもんだった!」
宿題挟んでいつも言い合い。お兄ちゃんに呆れながらも、花穂さんは必ず見せてくれたらしい。
「どうして?お兄ちゃんのこと好きだったの?」
「いや…そうじゃなかったと思う。あいつアイドルグループの大ファンだったから」
グッズ集めにコンサート、ファンクラブにまで入ってたそうだ。
「オレなんかが割り込めるような心の余裕、あの頃の花穂にはなかったな…」
懐かしいと言うよりもなんだか悔しそうな感じ。
「…もしかしてお兄ちゃん…中学の頃、花穂さんのこと好きだったの?」
何気なく聞いてみた。
「ゴホン!」
タバコの煙にむせてる。あはは、分かり易っ…!
「告ったりしなかったの?」
ジョーリみたいに…。
毎日友達の誰かと会って、遊んだりふざけたり。
そして極たまに勉強したり…。
ジョーリとは今まで通りの友人関係のまま、告られたことを誰にも言わず相談もぜす、再びバイト生活に戻った。
花穂さんは私が叔母さんの家に戻った日の朝に帰ったそうで、一緒に寝泊まりしてた部屋には、荷物も何もなかった。
「お兄ちゃん、寂しくなっちゃたね」
わざと茶化したように言うと、頭を撫でて、そうでもないよ…と笑った。
「綺良ちゃんがいるから賑やかでいい!ちっとも寂しくない!」
子供扱いする。ホントに子供だから仕方ないけど。
「花穂さん、私のこと何か言ってた?」
初日からいろいろ失礼なことばかり繰り返してた。ごめんなさいも言えず後悔してる。
「言ってた言ってた!可愛いって!」
自分に妹がいないから、一緒に居て楽しかった…と、ずっと話してたらしい。
「私…悪態ついてばかりだったのに…」
いまさらだけど反省。でも、お兄ちゃんは気にしなくていいと言った。
「花穂はそんなの根に持ったりしない。綺良ちゃんの良い所もきっと分かってる」
「すごい信頼してるんだね。花穂さんのこと…」
「中学から知ってるからな。あいつ…変わらねーし…」
自信たっぷりな顔。どうやったらそんな関係になれるんだろう…。
「お兄ちゃん達の中学時代ってどんなだったの?やっぱケンカとかした?」
私とジョーリみたいな感じかな…と、ふと思った。
「したした!ケンカ友達みたいなもんだった!」
宿題挟んでいつも言い合い。お兄ちゃんに呆れながらも、花穂さんは必ず見せてくれたらしい。
「どうして?お兄ちゃんのこと好きだったの?」
「いや…そうじゃなかったと思う。あいつアイドルグループの大ファンだったから」
グッズ集めにコンサート、ファンクラブにまで入ってたそうだ。
「オレなんかが割り込めるような心の余裕、あの頃の花穂にはなかったな…」
懐かしいと言うよりもなんだか悔しそうな感じ。
「…もしかしてお兄ちゃん…中学の頃、花穂さんのこと好きだったの?」
何気なく聞いてみた。
「ゴホン!」
タバコの煙にむせてる。あはは、分かり易っ…!
「告ったりしなかったの?」
ジョーリみたいに…。