水平線の彼方に(下)
Act.9 噂
残りの夏休みが過ぎて行くのは早かった。
夏休みの終わる三日前まで、伯母さんの家でバイトをして過ごした。
「来年も頼むね」
来年は下手すると受験生だというのに、伯母さんはお構いもなく予約した。
「お兄ちゃん達が来るならしてもいいよ!」
一人でバイトをするのはやっぱり大変だった。
お兄ちゃんや花穂さんがいた時が、どんなに楽しかったか後で分かった。
バスを乗り継いで一時間。自分ん家に近いバス停に下り立った。
「ただいま…っと!」
バスステップから下りる時、声に出して言った。
それからLINEで帰ってきたことを知らせた。
『バイト終了!ただいま!』
直ぐには既読されないと思ってたけど、あっという間に一人、返事があった。
『お疲れ!もうすぐ二学期だぞ!宿題終わらせたか?』
子ブタのキャラ。ジョーリだ…。
『まだ半分残ってる!お願い!手伝って!』
バンビでお返し。今まで通りに…というアドバイス通り。
『私もまだなの!皆でやろうよ!』
見慣れないヒツジ。
「…芽里(めり)…⁈ 」
オドロキ。芽里がLINEに参加するなんて初めてだ。
何も知らなかった。その時は。
私が一人、異邦人でいる間に、周りがコロッと変わってたことを。
夏休みの終わる三日前まで、伯母さんの家でバイトをして過ごした。
「来年も頼むね」
来年は下手すると受験生だというのに、伯母さんはお構いもなく予約した。
「お兄ちゃん達が来るならしてもいいよ!」
一人でバイトをするのはやっぱり大変だった。
お兄ちゃんや花穂さんがいた時が、どんなに楽しかったか後で分かった。
バスを乗り継いで一時間。自分ん家に近いバス停に下り立った。
「ただいま…っと!」
バスステップから下りる時、声に出して言った。
それからLINEで帰ってきたことを知らせた。
『バイト終了!ただいま!』
直ぐには既読されないと思ってたけど、あっという間に一人、返事があった。
『お疲れ!もうすぐ二学期だぞ!宿題終わらせたか?』
子ブタのキャラ。ジョーリだ…。
『まだ半分残ってる!お願い!手伝って!』
バンビでお返し。今まで通りに…というアドバイス通り。
『私もまだなの!皆でやろうよ!』
見慣れないヒツジ。
「…芽里(めり)…⁈ 」
オドロキ。芽里がLINEに参加するなんて初めてだ。
何も知らなかった。その時は。
私が一人、異邦人でいる間に、周りがコロッと変わってたことを。