水平線の彼方に(下)
「じゃあまた明日ね!」
「グッバイ皆!」
「遅刻すんなよ!」
宿題片付けて散らばる。
図書館の駐輪場に向かうのは私とジョーリの二人だけ。
し…ん。話す事ないのかってくらい静かな状況。これまではそんな事、一度だってなかったのに…。
「あ…あのさぁ…め、芽里と付き合ってるんだって⁈ 」
よりによってこの話題から始めなくても良かったか。
「あ?…ああ、まぁな…」
仕方なく認めたって感じ。触れちゃマズかった⁈
「す…スゴイね。芽里みたいな才女が彼女なんて…。で、でもジョーリも理系優秀だからお似合いだね。二人…」
私みたいなおバカじゃない。話の合う相手が一番だ。付き合うなら。
「…どっちから告ったの?ジョーリ?」
聞かなくていいこと聞くのがこの夏一番の悪い癖。途端にジョーリの顔が固まった。
「…どっちだっていいだろ。そんなの…」
不機嫌になる。
「そ…そうだよね…ごめん…」
振り出しに戻った。始まる沈黙。でも、幸いなことに駐輪場に着いた。
「じゃあな」
「うん、明日ね」
素っ気なく別れる。これまでならコンビニでも行こうか…って話になるけどそれも無し。
完全にただの友人関係。
最初から望んでた形はこれ。後悔はしてないけど…。
(寂しい…?)
自分の胸の内に話しかける。これまでのように馴れ馴れしくできない。
だってもう、彼女がいるもん。ジョーリには…。
(つまんない。親友が一人減ったみたいな気分…)
ションボリしながらチャリ漕いで帰った。
長い長い二学期が始まる。
休み中抱えてた悩みから解放されて、確かに嬉しいはずなのに、ちっとも気持ちが弾まない。
変な私…。ホントに子供と同じだ…。
「グッバイ皆!」
「遅刻すんなよ!」
宿題片付けて散らばる。
図書館の駐輪場に向かうのは私とジョーリの二人だけ。
し…ん。話す事ないのかってくらい静かな状況。これまではそんな事、一度だってなかったのに…。
「あ…あのさぁ…め、芽里と付き合ってるんだって⁈ 」
よりによってこの話題から始めなくても良かったか。
「あ?…ああ、まぁな…」
仕方なく認めたって感じ。触れちゃマズかった⁈
「す…スゴイね。芽里みたいな才女が彼女なんて…。で、でもジョーリも理系優秀だからお似合いだね。二人…」
私みたいなおバカじゃない。話の合う相手が一番だ。付き合うなら。
「…どっちから告ったの?ジョーリ?」
聞かなくていいこと聞くのがこの夏一番の悪い癖。途端にジョーリの顔が固まった。
「…どっちだっていいだろ。そんなの…」
不機嫌になる。
「そ…そうだよね…ごめん…」
振り出しに戻った。始まる沈黙。でも、幸いなことに駐輪場に着いた。
「じゃあな」
「うん、明日ね」
素っ気なく別れる。これまでならコンビニでも行こうか…って話になるけどそれも無し。
完全にただの友人関係。
最初から望んでた形はこれ。後悔はしてないけど…。
(寂しい…?)
自分の胸の内に話しかける。これまでのように馴れ馴れしくできない。
だってもう、彼女がいるもん。ジョーリには…。
(つまんない。親友が一人減ったみたいな気分…)
ションボリしながらチャリ漕いで帰った。
長い長い二学期が始まる。
休み中抱えてた悩みから解放されて、確かに嬉しいはずなのに、ちっとも気持ちが弾まない。
変な私…。ホントに子供と同じだ…。