水平線の彼方に(下)
閉会式の閉幕を告げる生徒が壇上に上がる。
ジョーリに肩を貸し、その場に立ち上がった。


見上げると、空は真っ青で、
まるで海みたいにどこまでも澄んでいて、
キレイで優しい色合いをしてる…。
薄っすらと幕を張ったような白い雲は、
ベールのように空を包んで、
どこまでも同じ色に染め上げてた…。

(お姉ちゃん…私、やっと自分らしい恋を見つけたよ…)

亡くなった姉の形見の写真は、もうお兄ちゃんと一緒じゃなくていい。
これから先は私とジョーリ、二人だけの写真を飾るんだ…。


「……あっ!」

やばい!思い出した!

「何?どうした⁈ 」

ジョーリが振り向く。

「うん、あのね…」

これからゆっくり話したい。
お姉ちゃんのこと、お兄ちゃんのこと、それからお兄ちゃんの大事な人のこともーーー

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