君の世界
「ゴツイとか暑苦しいとか言うなよ…俺がどれだけお前の事を心配したか分かるか?」
何故か泣きながら怒鳴り幸雄が入って来る。
「煩いから落ち着けよ。」
「…だょ…」
幸雄が小声でモソモソ言う。
「何?聞こえないよ?」
「…きなんだよ。」
何を言っているのか分からない。
「紅茶煎れるから座れよ」
キッチンに向かうと後ろから抱き締められた。
「直人が好きなんだよ…」
消え入りそうな声で幸雄が呟く。
真中の予感が当たった。
「幸雄ま…んん…」
強引にキスをされて押し倒される。
「幸雄落ち着けよ?僕を抱くつもり?」
あえてストレートに聞く。
幸雄の動きが止まった。
慌てて僕の上から飛び退き
「すまん」
一言を残して出て行った。