君の世界
僕の気持ち
……………
結局いつものように甘い言葉を囁かれ、行為の後で僕はベッドの上でぼんやりしていた。
「何を考えてる?」
真中の真剣な目に少し違和感を感じる。
普段は医者として信用していいのか疑うほどヘラヘラしてるのに…
何も答えず ぼんやりしたままの僕の顔を上げさせキスをおとす。
「幸雄だったかな?彼の事を考えていたんじゃないの?」
その言葉に思わず鼻で笑ってしまう。
「直人の心が拐われそうで…不安なんだよ…直人は誰にもなつかない山猫みたいな子だと思っていたのに…」
初めて僕を見た時に、僕から出ていた全てを拒絶するオーラはちゃんと感じていたようだ。
僕は母と遠い記憶に住む父以外の人は受け入れられない。
しかし山猫とは…