小悪魔的な彼と悲観的な彼女
君の名前は、
うぅ…狭い、キツイ…
でもあったかい…
………
…温かい?
「っ!」
ハッと、思わず目を覚ました瞬間、隣を確認した。
だってそこにあったのは一人のベッドではあり得るはずの無い感覚に、あるはずのない気配。
確かに寝る時は無かったはず。というか完全に一人で寝たはず。でもそれが今隣にあるっていう事は…つまり、だ。
「……やっぱり君か」
思わず呆れてというか、諦めてというか、そんな溜息がこぼれ落ちた。
いつの間に潜り込んできたんだろう、そこには気持ち良さそうに眠る彼がいて、それを眺めながら正直…まぁ、この現状に慣れ始めている自分も確かにいた。だって本当に、もう何度目のことなんだろう。
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