小悪魔的な彼と悲観的な彼女
どうせ君は、
目が覚めたら、そこはベッドの上。
見慣れたこの光景は…うん。紛れも無く私の部屋だ、間違いない。
…て事は、ですね…
「はぁ…久し振りにやってしまった…」
恐る恐る目をやった先。点々と脱ぎ捨てられた洋服が、玄関まで続いていく…正しくこれは、この現象は…
「酔って帰った後の、お決まりの悪癖…」
帰って来た記憶が、全くございません。
酔って帰ると玄関に着いた瞬間から服を脱ぎ始めるっていう、人には言えない癖が私にはある。…最近無かったのになぁ。最後にやっちゃったのは…そっか、拓也君に初めて会った時だ。
気づいたら帰って来てて、やっぱり脱ぎっぱなしになってて、そしたら拓也君から電話があって、送ってくれた拓也君の前で脱ぎ出したっていう事実が発覚して…あー消し去りたい。とんでもない。