小悪魔的な彼と悲観的な彼女
「あの、実はそうやって友達から聞いたんですけど…」
って、友達から聞いた?
すでに噂になっている!?
「…えーっと、やっぱ聞いたらマズかった…ですよね?」
「え?あ、いや…」
こ、これはマズイ。と、とにかく!ここで食い止めないと、どこでどうなってくか分からない!ていうか今現在だってどこでどうなってるんだか分からない!どうやって私のとこまできたんだか考えるだけで怖い!
……って、そうだ。それだ!
なんで私の所まで来たかって言ったらさ、つまりそれって、それってさ、
「た、拓也君と…知り合いだったんだね」
そう!これだこれ!拓也君と知り合いって、なんだそれ!拓也君の噂が周りで流れるってなんだそれ!それで偶然職場に私が居たってなんだそれ‼︎
世界ってそんなに狭いものなの⁈
「あ、そうなんです。大学が一緒で…って、やっぱ付き合ってるんですね」
「へ?」