小悪魔的な彼と悲観的な彼女


「てか意外ですね。すみれさんもそういう事するんだ」

「…そういう事?」

「はい。もっとなんか一筋、みたいな。そんな感じかと思ってたんでカナリ意外でした」


…なんだかその言いよう、とても嫌な予感がするんですけど。意外?そういう事?一筋?もしかしたらこれはかなり取り返しのつかない失敗をしてしまったんじゃ…、


「まぁでも拓也君じゃ仕方ないですよね、ヤバいイケメンだし。そりゃあすみれさんでもなっちゃうか、二号」

「…え?」


い…今、何て?に、


「二号?」

「はい、そうですけど…あれ?違います?」


いや、違うも何も二号って何だ。拓也君の二号って、だとしたら拓也君は一体何体居る想定なんだ。二号なんて言うんならだったら三号はどこに居る…って、ちょっと待って。すみれさんでもなっちゃうかって、言った?なっちゃう?二号に?それって、つまり…


「…二号って、二人目って事かな?」


それは拓也君の二人目。彼女曰く、ヤバいイケメンの拓也君の二号、に、私がなる…てのはさ、


「え?あぁ、そうですね。まぁでも二人目ってゆーか、三人目でも四人目でもあるってゆーか」


……うん?

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