小悪魔的な彼と悲観的な彼女


「そんな5歳も下に走るなんて…え、社会人ではあるんだよね?」

「はい」

「何の仕事してるの?」

「普通のサラリーマンだそうです。一応名の知れた企業の営業で、普段外回りなんかをしてるとか…」

「じゃあ四年制大学を出てるって訳だ」

「みたいです」

「じゃあ5歳下…24歳って、まだ入社2年目って事だよね」

「……!」


に、2年目…?

なんて、なんて初々しい!やっと社会に出て2回目の年か、そうか、24歳って、5歳下ってそういう事なのか…!


「何今気づいたみたいな顔してんのよ。そこは深く考えてませんでしたって事か」

「いや、そのアプローチの仕方はした事なかったもので…」

「じゃあどんなアプローチをしてたのよ」

「ア、アハハハ…」


いやはや、もう乾いた笑いしか出てこない。

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