小悪魔的な彼と悲観的な彼女
電話した?
そういえば私、話に夢中で全然確認して無かったかも。帰りはずっとぼんやりしてたし…あ、不在着信1件ってなってる。
「……本当だ…。電話してくれたんだね」
「うん、電車なら駅まで迎えに行こうかと思ってさ」
「え?なんで?」
「なんでって危ないでしょ、こんな遅くに。それにここまで遅いと残業でって訳じゃないだろうからさ、きっと酔ってるんだろうなぁと思って」
「……」
「まぁ何にせよ無事に帰って来てくれて良かったよ。外は寒いから冷えたでしょ、早くお風呂に入って寝ないとね」
「……うん」
そして、素直に頷いた私はそのままお風呂に入って温まって、寝る支度を済ませると彼の居るベッドに一緒に横になる……あれ?何か忘れてるような…
「…ゴホン。ええと、寝る前に一つ、質問したい事があります」
「?、何?」
…あぁ、首を傾げた姿が可愛い…じゃなくて、危ない危ない。なんか色々危なかったけど良かった、ちゃんと思い出して言い出せた!