小悪魔的な彼と悲観的な彼女
「え?そんなって、」
「僕はすみれさんの事好きだよ」
「あ、うん。えっと、」
「だからすみれさんの事もっと知りたいと思うんだ」
「それは、私もだよ」
「そうだね、前にそう言ってくれたもんね」
「うん。言った…よね」
「でも今は?今も思ってる?」
「…え?」
「今も僕を、知りたいと思ってくれてる?」
「え、」
「僕の事、気になってくれてる?」
「そ、」
「僕を求めてくれてる?」
「なっ、」
「すみれさんは…僕に興味、ある?」
「…!」
な、何なの…?
何なんだこの人は‼︎
「当たり前じゃん!」
ガタンッと、立ち上がる勢いでテーブルが大きな音をたてた。でも今はそんな事、どうだっていい。