推定借金5000万円!?~潜入先はホストクラブ
「雪乃は今日からここで働いてもらうから」
「いや、でもだけど……この仕事では」
自分の事とは言え、人前であまり借金の事は話したくない。
そんな雰囲気を察したのか、席を外した美幸さんを確認すると
「俺もよう分からんのやけど……これは凪からの提案なんやわ」
-ズキッ-
懐かしい……愛してしまった人の名前に胸が痛む。
「まぁともかく、今までと同じ。給料は下がるけど生活費以外は返済金として天引き。後は……あ、電話や」
いつものように忙しく走り去る後姿を見つめながら……店長や凪、そんな懐かしい名前を心に噛み締めていた。
そんな私が向かう場所は一つ。