201号室の、オオカミくん☆
変なの。

葵は不思議な事ばかり言う。


油絵の独特な匂いがするのは美術室の上だからかな。

夜に溶け込むような、匂いと。

タオルケットからはお日様の匂い。


葵は眠っている私の横で舞ったり、絵を描いたり、あのオニギリを完食したりしてたんだ。


何だか自分だけ充実してズルいじゃんか。


見渡すとよく見たら、若社長が階段前でちょこんと私を待っていた。



「また来るからね。あと桐原さんじゃなくて」


「結愛。またね」

にっこり嬉しそうに笑われたら、もう何も言えなかった。

私はあっかんべーって舌を出して、若社長を抱っこしながら降りた。


ケラケラと葵が笑ってる声が聞こえた。








「ゆ~い~!」


「ひー」
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