201号室の、オオカミくん☆



「私もまだまだ女の子だったんだな」

そう思おう。そう思わなければ羞恥で死んでしまう。


「ホームルームさぼったと思ったら何してんのよ」


こそこそと教室に入り体操服を漁っていたら、光に教科書で叩かれた。


「暴力反対!」

「あんた、最近こそこそ何してんのよ。珍しく王子はホームルームから居るのに」

教室が賑やかだったからすぐ分かる。

サボりがちなくせに、中心に居るのはいつも皇汰だから。


「近々修学旅行の希望調査があるからじゃない? 語学留学も兼ねて大掛かりだから」

「私も結愛も日本の田舎で良いわよね」


光がしみじみそう言っているが私はそれ所じゃない。

――短パンを忘れて来てる。
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