201号室の、オオカミくん☆


「ちょっと! せっかく可愛い制服なのに中に長ズボン履くの止めなさいよ」

「だって短パン履くの忘れたんだもん」

「スパッツとかタイツとかもうちょい考えな」


「お金ないー」

携帯代込みの生活費を貰ってるけど、全然足りないんだもん。

バイト禁止って本当に辛いなーっとか思っていたら金縛りにあった。

背中が重くて動けない。



「部屋でできる良いバイトがありますよ、お嬢さん」


「重いんだけど、皇汰」


いつの間に私の背後に回ってきたのか、背後から全体重をかけてくるので両足で踏ん張る。


「バイト、あるよ。俺と結愛しかできないバイト」


――私と皇汰しか。

その言葉に胸がときめく。



「詳しく聞こうか、皇汰」

「葵って誰?」
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