201号室の、オオカミくん☆
「え!!」
ヘルメットで分からなかったけど、若そうな人だったのに、あの人が本家?
皇汰も葉瀬川さんも敬う様子は一ミリも無かった気がしたけど。
「あそこは分家も本家も関係ない、陰湿な感じはしないと思うけど」
だから皇汰も確かめたくて走ってくれてるのかもしれない。
花忘荘アパートの皆も夜な夜な孔礼寺のお祭りを手伝って留守だと言うし、どんな因果関係があるんだろう。
でも、私のおばあちゃんと花忘荘の管理人が仲良しなんだから、孔礼寺と縁がないはずない。
んー。なんか色々繋がっててややこしいなぁ。
「いたっ」
私が首を捻ってたら、先に階段を上っていた皇汰が葉瀬川さんを見つけてくれた。
「何してんだよ、そこで」
私も到着して葉瀬川さんとやらを見て、真っ青になった。