201号室の、オオカミくん☆



いきなり?

「よ、弱っている女の子に『夜空いてる?』なんて」

「パン返してもらうぞ。アホ、歓迎会じゃ。お前の」


でこぴんが飛んできそうだったから、おでこを押さえたら意外な言葉が返ってきた。


「ねぇちゃんは孔礼寺から当分帰れないから一回会ったあいつらで。部屋はどこにするかなー」

「あれ? 私まだ202号室の人と会ってないよ」


「あー。あそこは留学中で留守。ちか……岸六田先生も来れないらしいし」


今、千景って呼ぼうとしたな。

「まぁいいか。帰り、ホームセンター寄るとしよう」


丁度チャイムが鳴り、話はそれまでとなり、私も急いでパンを口の中に放り込んだ。


歓迎会……。


あのメンバーで歓迎会。

絶対に賑やかで疲れそう。


でもちょっとわくわくする。

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