201号室の、オオカミくん☆
「きゃー!!!」


嫌な予感がして窓際を見ると、走っていく人影。

恐怖で、胸を隠してキャミソール姿で蹲る、クラスの子。

ぷっちーんと血管が切れる音がした。



「この野郎!!」


「結愛!?」


一瞬、皇汰の声が思い出されたが、気にせずに駆け出す。


裏門の方へ向かう人影を追う。

だって。
先生たちが見逃してるから!

生温い事してるから!



「こんな事になるんじゃーい!!」


助走をつけて、思いきり背中にキックした。

ジャージ姿で顔は見えないけど、そいつは私に向かって下を向いたまま突進してきた。


「うわっ」



突き飛ばされた私は、花壇の上へ。


「結愛!」

「きゃー! いたわよ!」

ホウキやバットを持ったクラスの女子を見て、私も立ち上がろうとした。


……げ。

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