201号室の、オオカミくん☆

足が……、右足が……、ズキズキする。


「っち。逃げたわよ。大丈夫、結愛?」

金属バット二つ持った光がカランカランと引きずりながら、こっちに駆け寄ってきた。


立ち上がってヘラリと笑ってみせても、痛い。


「さっき、更衣室で顔は見たのかな? 私、ちらっとしか見れなくてさ」

ズキズキと骨に浸透する痛み。

倒れる時、受け身がとれなかったし。

花壇の煉瓦の部分で変な方向に足が曲がったのかも。


「話聞きに行こうか? かなり女子がキレてて体育館で皆集まっててさ」

「やっり。体育中止かな」

なるべく右足に負担がいかないように、かつ気づかれないように歩く。


ついてない。早く座りたいな。


光に適当に相槌を打ってたら、突然肩を捕まれた。
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